知らないと損をする 、児童発達支援事業の報酬について徹底解説!

児童発達支援事業の報酬の考え方

児童発達支援事業のサービスの利用者には、給付費としてサービス費用の9割が行政より支給されます。また、3歳児以上になると10割が支給され実質無償となります。これらの給付費は利用者が直接行政に請求することが本筋なのですが、事務処理工数が膨大になるため児童発達支援事業所(以下「事業所」)が利用者情報を纏めて行政に請求しています。

また、サービス費用については厚生労働省が定めた算定基準に基づいて算出されます。事業所はこの算定基準に従って行政に報酬を請求することとなります。サービス費用の考え方としては、児童発達支援事業はまず基本単位というものがあります。これは830単位となっており、この単位に条件に応じて単位が追加もしくは削減されることになります。そして、その合計単位に「厚生労働大臣が定める1単位の単価」を乗じることで1回あたりのサービス費用が決まります。

障害福祉サービス報酬改定

児童発達支援事業のサービス費用は、厚生労働省が3年に一度障害福祉サービス報酬改定を行い、それに従って運用することとなります。基本的なところは、介護報酬改定と似ています。なお、次の改定は、2021年度となります。

報酬改定については厚生労働省が、障害福祉サービスにおいて必要とされるサービスレベルを向上させること、給付費の予算額の調整、事業所数の総量規制(サービス提供に必要な需要と供給を調整する)することを目的として行われます。

また、主な加算については、次のとおりです。

児童指導員等配置加算

児童指導員等の有資格者を配置した場合に計上される加算です。

定員が10名以下の場合は、12単位となります。

児童指導員等加配加算

常時見守りが必要なお子様への支援や保護者様に対する支援方法の指導を行う等支援の強化を図るために、人員配置基準上必要となるスタッフに加え、スタッフを配置している場合に、スタッフの資格に応じて加算されます。

  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • 保育士
  • 心理学部を卒業した学士

加配人員については、週32時間以上の勤務が必要になります。ただ、複数の加配人員の勤務時間が合計32時間を超える場合は加配として計上することができます。

欠席時対応加算

利用者様が欠席した場合に、電話等で相談支援する場合に算定できる加算です。この場合実際に児童宅を訪問しなくても対象となります。月間4回まで1回あたり94単位を算定することができます。

利用者負担上限管理加算

利用者負担上限管理加算は、2つ以上の児童発達支援事業所を利用する場合、利用者負担上限額の管理をする場合に算定できる加算となります。対象となる利用者様に対して、月あたり150単位を加算することができます。なお、この場合実際に利用者負担額の上限を超えたかどうかは加算算定には影響しません。

福祉専門職員配置等加算

社会福祉士や精神保健福祉士などの有資格者を一定割合配置することで加算されます。福祉専門職員等加算は(Ⅰ)〜(Ⅲ)まであります。

なお、配置の割合においては保育士は除外されますので、保育士を除いた配置人数のうち、有資格者の割合が算定要件となります。

福祉専門職員配置等加算(Ⅰ)児童指導員(障害福祉サービス経験者含む)のうち、「社会福祉士」「介護福祉士」「精神保健福祉士」「公認心理師」が35%以上配置されている場合
福祉専門職員配置等加算(Ⅱ)児童指導員(障害福祉サービス経験者含む)のうち、「社会福祉士」「介護福祉士」「精神保健福祉士」「公認心理師」が25%以上配置されている場合
福祉専門職員配置等加算(Ⅲ)児童指導員(障害福祉サービス経験者含む)・保育士のうち、常勤として勤務している割合が75%以上 または、勤続年数が3年以上が30%以上の場合

特別支援加算

専門職員による支援をすることで一回あたり54単位が加算されます。支援内容を特別支援計画として書面にし、保護者様の合意を得ることが必要となります。専門職員とは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理職員、看護師が該当します。

関係機関連携加算

園や学校、相談支援事業所などの関係機関と連携して保護者様およびお子様を支援した場合に加算されます。相談支援事業所と保護者様等の関係者が集まり、療育の情報共有および療育の方向性を協議することで、加算対象となります。

加算単位は200単位/回となり、療育とは同日でも計上することができます。ただし、加算するためには打ち合わせの主催をし、日程調整や打ち合わせの目的設定などの段取りをすることが必要となります。

福祉・介護職員処遇改善加算

福祉・介護職員の賃金改善等について、一定の基準に適合する取組みを実施している場合、この加算が算定されます。

区分加算率要件
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)所定単位数の7.6%キャリアパス要件(Ⅰ)、キャリアパス要件(Ⅱ)、キャリアパス要件(Ⅲ)、職場環境等要件のすべてを満たすこと
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅱ)所定単位数の5.6%キャリアパス要件(Ⅰ)、キャリアパス要件(Ⅱ)、職場環境等要件のすべてを満たすこと
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅲ)所定単位数の3.1%キャリアパス要件(Ⅰ)または、キャリアパス要件(Ⅱ)を満たすことに加え、職場環境等要件を満たすこと