他業種から学ぶ保育士のパートスタッフ採用 ノウハウ教えます

パートの仕事を探している方たちの動向を知ろう

ここでは、一般事務、介護分野、飲食関係などで働いているパートスタッフさんの募集ノウハウを学んで、それを保育士のパート採用に活かしていきたいと思います。

ここでは少し対象者を絞り込んで、子供が保育園もしくは小学生低学年の既婚女性をペルソナとして設定して考えていきます。小学生の低学年ではまだまだ育児にかかる負担は大きいです。そんななか仕事をするとなると、働く側としてどのようなことを求めるでしょうか。

  • 残業がなく、決まった時間にきちんと仕事が終わる
  • 家から近く通勤の負担が少ない
  • フルタイムではなく短時間勤務ができる
  • 勤務時間や突然の休みなど時間の融通がきくこと

時間に関するニーズが多いと思います。これは家事と仕事の両立」を最も重視しているからだと思います。このような方たちに職場で活躍してもらうための環境を用意するのとともに、求人として魅力的にそれらをPRすることが大切になってきます。

子どもを抱きかかえる母親

パート・アルバイトの非正規雇用の離職率は55%もあるの!?

パート・アルバイトといういわゆる非正規雇用の入社6ヶ月間での離職率は55%と言われています。また、新卒で入社した新入社員が3年で約30%退職することが社会問題化しています。ただ、非正規雇用の離職率は、若年層のアルバイトをしているひとたちが押し上げている傾向にあり、家事と仕事を両立するパートさんの離職率はもっと低いと思います。しかしながら、正社員と比較するとやはりパートさんの離職率が高いことは否めません。

離職率を下げるには、職場の環境を良くしていくことはもちろん必要です。それに加えて特に早期で離職している方はこのような傾向があります。

  • 入社前に聞いていた仕事内容のイメージと違う
  • 思っていたより仕事内容が大変で覚えられない

このように、面接や広告から入手した情報との乖離が原因となるケースがほとんどです。

でも、面接のときに時間をかけて丁寧に仕事内容を説明していますよ

伝えているかではなく、伝わったかが重要です。
アンケート結果によると、「きちんと仕事内容を説明した」という面接官が60%に対して、「仕事内容をきちんと理解できた」という応募者は35%に留まるというデータがあります。
つまり、伝える側は伝わった気になっていただけということです。

求人情報の発信、面接の際に自身が思っている以上に仕事の内容については明確に説明したほうがよいということです。求人情報の発信の際には、写真や動画を利用することや、面接の際には職場見学をしてもらうのも効果的です。つまり、言葉だけに頼るのではなく、視覚的な情報から理解を深めるということです。

応募者が面接に来る可能性は49% 半分近くは面接をキャンセル

パート・アルバイト応募者の実に半数近くが面接キャンセルをしています。面談キャンセルは皆さんも採用活動するなかで必ず経験することだと思います。面談キャンセルの理由はほとんど以下の2点に絞られます。

  • より興味がある他社で採用が決まったから
  • その企業、会社に興味がなくなっていったから

これは、応募者の応募動機の低さが一つは原因だと思います。学生アルバイトなどはこのあたりの傾向が強いと思います。一方で、企業・会社側がきちんと求職者に対してプレゼンテーションできていないという実態もあります。求職者を惹きつけ、興味を持たすことができれば、たとえ他社で内定をもらったとしても面接は受けてみようという気持ちになります。つまり、求人の内容が他社と大差がないため先に内定をもらった企業で決めてしまうことになります。

パートスタッフ採用に欠かせない4つのノウハウ教えます

このようなパートスタッフの動向やニーズを捉えたうえで、事業所側としてはどのような採用活動が必要になるのか?そのノウハウを5つ説明します。

①事業所の魅力ではなく、保育士(働く側)にとってのメリットを打ち出す

よくある求人として、企業側の立場にたってPRしているものを見かけます。例えば、その企業のサービスの良さや、シェアの高さ、お客さんの評判の良さなどです。もちろん、このような情報も求職者としては不要ということはありません。しかしながら最も知りたい情報でしょうか?

求職者は一体何が知りたいのでしょうか?この観点からメリットを訴えかけないと求職者の心に響く情報となりません。ただし、求職者には様々なひとたちがいて、各々興味があることが異なると思います。例えば、新卒の保育士と、子育て中で中途のパートをしようとしている保育士と同じことに興味があるでしょうか?つまり、どの求職者に情報を発信するのか絞り込みをすることが必要となります。

ここでは、子供が保育園もしくは小学校低学年の既婚女性をペルソナとしていますので、このイメージで進めます。この方たちの興味は前述のとおり、「家事と仕事の両立」です。この興味に対してPRする必要があります。例は次のとおりとなります。

  • 残業なし、1日6時間の勤務歓迎
  • 職員のうち子育てママが3割が活躍中
  • ブランクのある子育てママ歓迎 教育担当者が丁寧に指導

「家事と仕事の両立」を考えている女性は、まず時間が限られていることと、子供の体調などにより急に休みをとらなければならないことを気にします。時間が限られていることに対しては、短時間での勤務が可能なことを説明すればよいと思います。急な休みを必要とする場合、これは制度よりかは周りの職場理解のほうが重要となります。職場理解を説明するのは難しいので、「あなた以外にも同じ境遇の方が大勢います。」ということを理解してもらうことがよいと思います。そうすることで、求職者としては安心感につながります。

あと、この求職者は子育て中に一旦仕事を辞めて、ブランク明けである可能性が高いです。ブランク明けで気にすることは、仕事についていけるかどうかです。これに対しても、同じ境遇の方が大勢いることと、ブランク明けの仕事の立ち上がりをサポートする体制があることを説明することが有効です。

このように、求職者が知りたいこと、不安に思っていることを想像して情報発信することが必要です。そのためには、どのような求職者に向けて情報発信するかを明確にしなければなりません。

②履歴書は不要でよい これだけで応募者のハードルはぐっと下がる

面接のときに「履歴書持参」としていませんか?
思い切って「履歴書不要」としてみましょう。これだけで応募者のハードルはぐっと下がり応募は増えます。

「履歴書不要」ですか!?
面接時には履歴書の情報をもとに面接していたのですが、履歴書がなければどのように面接したらよいのでしょうか?

面接に来られた際に「面談シート」に必要情報を記載してもらえばいいのです。

なるほど、そういうやり方があったんですね!
早速、うちの事業所も試してみます。

面接のときに履歴書は持参するもの。こんな思い込みが面接する側にはあります。一方で応募者の気持ちになったときには、この履歴書は結構面倒くさいものです。履歴書を購入することもそうですし、手書きで記入することは結構ストレスになります。いまだに手書きの履歴書のほうが採用確率が高くなるという、根拠のない思い込みもあったりします。実際に求人広告に、「履歴書不要」と記載することで応募が15%〜30%増えたという話はよく聞きます。

顔写真については、スマホで撮影してデータ保存しておけばよいです。そうすることで手間と撮影費用が削減することができます。

③面接の日程はその場で決める 折返し連絡するはNG

応募は電話かメールで来ます。最近ではメールで応募が来る割合が増えています。おそらく9割ぐらいがメールでの応募ではないでしょうか。応募へのレスポンスは即レスがよいと言われます。ただ、本当に即レスがよいのでしょうか。最近では、80%近くの人がスマホで応募すると言われています。晩ごはんを終えて、リビングでスマホを見ながら応募してくる方も多いと思います。夜の21時や22時ごろに応募が来ることも稀ではありません。その時間帯の申し込みに対して即レスをすると、応募者としてはどのように思うでしょうか。おそらく、この会社はこんな時間でも働かされているブラックな企業だと思うことでしょう。

よって、即レスにこだわることはないと思います。ただし、レスポンスは早いほうがよいと思いますので、21時ごろに応募があった場合は翌日の午前中には一報を入れるべきでしょう。

最近では、非通知や知らない電話番号からの電話にでない方も増えています。ですので、はじめ電話をかけてつながらかった場合は、すぐにSMS(ショートメッセージ)を入れて応募者に対して足跡を残しておきましょう。そうすることで、2回目の電話にでやすくなります。

SMSは思いつかなかったです!確かに番号の知らない電話にはでないことが多いですね。

そして、電話でコンタクトがとれた場合は、その場で面接日程まで決めてしまいましょう。面接官のスケジュールが分からず折返し連絡するのだけは避けてください。また、「面接日はいつがいいですか?」とオープンクエッションをするのではなく、「○日、○日のどちらがよいでしょうか」とクローズクエッションにすると応募者は答えやすくなりますし、面接日がスムーズに決まります。

④面接で仕事の内容をきちんと説明する 良いこともしんどいことも

実は応募者の90%が、面接時に仕事の内容をきちんと説明してもらうことでその職場での働く意欲がアップするというデータがあります。

いまのような売り手市場になる前は、面接は「見極めの場」であり、企業側が応募者を選定するという意味が強かったです。そのため、面接時間も30分程度でこちらから一方的に質問をして終わることがほとんどでした。ただ、このような売り手市場のなかでは、応募者に選んでもらうことが重要です。ですので、面接も1時間は時間をかけましょう。そのなかで、応募者に質問するだけではなく自分たちの職場のことや仕事内容を丁寧に説明する(プレゼンテーション)ことを推奨します。また、同じような観点で職場案内や職場見学のようなことをするのはとても有効です。

また、仕事内容についてはやりがいや楽しさを説明することも大切ですが、しんどいところもきちんと説明するほうがよいです。しんどさを説明することで、面接官の誠実さを伝えることができますし、働きはじめてから「こんな大変だとは思わなかった!」という業務のミスマッチを防ぐことができます。

ですね。やはり仕事内容はきちんと説明しないといけないですね。
応募者に選んでもらうために、プレゼンテーションが必要ということですね。